母は人生最後の日を体感していた
私は母の足を温めた
昨日まであたたかかった足が
麻痺して冷たくなっている
祈りより強い思いが充満しながらマッサージ
私は母の足が永遠に温かくあることを願った
汚いものを踏まないように
母は私によく言っていた
足は宝だ
足が丈夫ならどこにでもいける
母の足をさすりながら
私の願いが変わっていった
母の行きたいところへ
行かせてあげよう
私のために
どれくらい道を変えてくれていたのか
母の足は
少しだけ温かくなってきた
疲れるからもういいよ
母はいつでも
まず相手のことを考える
自分が食べたくない日でも
食卓には体によい料理が並んでいた
いま
食欲がなくなり食べられなくなっている私の体
目を閉じると
母のごはんが浮かんでくる
それなら
それなら
食べられそうだよ
お母さん
今の私を
心配してくれているんだね
明日……母の命日
私も同じ日に死にたい
それか
お母さんのために何か作るから
一緒に
ごはん 食べてくれる?

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